コラム~成蹊ラグビー

遠い夜明け

2023/05/29(月) 11:43

CryFreedomは1987年公開の映画
監督:リチャード・アッテンボロー、主演:デンゼル・ワシントン
「遠い夜明け」はこの映画の邦題である
1970年代アパルトヘイト時代の南アフリカでの実話に基づいたもので少し重たい内容だがぜひ見て欲しいと思ってはいます
今回のCryFreedomはAチームのこと
なかなか勝利を得ることができないAチームの状態はまさに「遠い夜明け」
昨日の拓殖大戦も途中まで善戦はするのだが自らのミスでチャンスを逃し、ターンオーバーからあっさりとトライを許し、気落ちしたところにトライを重ねられてしまう姿はまさに自滅系
このシーンは関東学院大戦でも見られた光景だ
最早定番ですか!?
いやいやそれはGMとしてならば揶揄できただろうが、監督としてそんなことは微塵も思ってもいない

目線を変えると
昨年度春の交流戦の5試合の結果として総得点56,総失点252、今年度4試合終了した時点では総得点75、総失点は188
総得失点ともに改善しているのは数字を見れば歴然としている
自分たちの形でボールを継続できている時間帯は昨年よりはるかに多くトライも取り切れているし、Fw戦がどうにも完敗という姿は今年はない
特にスクラムに関しては昨日の拓殖大Fwには外人が3名いたが、しっかりとヒットできた時には1歩も引かずにしっかりとしたスクラムを組むことができている
自陣ゴール前、相手ボールスクラムでスクラムトライを狙いに来た拓殖大に対してしっかりとしたスクラムを組みボールを出させて粘りに粘ったディフェンスからトライを防いだ一連のプレーは圧巻であり今春の成果だ

課題は時間帯や地域における攻撃手段の意思統一と80分間の戦力の均一性の確保である
特に後者はFwのこれからの課題
近代ラグビーでは80分間を15名で戦いきるのは困難であり、特にフロントローは80分間を6名でしっかりと戦わなくてはならないから、戦力の高い均一性を求めるレベルは厳しくなってくる

これから夏から秋にかけてチームは洗練され、Fwもどんどんと良くなっていくだろう
そういう意味では成蹊の夜明けもすぐそこまで来ていると感じている

2023.5.30
SRFC Taro.S