お知らせ
第2戦の日体大戦は惜敗!
2009/09/27
9月26日(土)熊谷ラグビー場で行われました、関東大学ラグビー対抗戦、成蹊大学対日本体育大学は36対45で惜しくも成蹊大学が敗れました。(14:00KO)
観戦記
「このままじゃ、いつもと一緒だろ!」
後半、日本体育大学(以下日体大)に流れをつかまれた時に、成蹊大学選手の誰かが叫んだのが聞えた。敗戦において何かを学んだこの試合は、この言葉にこそ集約されるのではないか。前半、後半を通じて、「今までとは違った」ラグビーが出来たことは、絶やさぬ22人の、いや全部員の闘志の結晶であろう。
しかし、勝利を目指すならば進化しなければならない。今日の成蹊は、強豪・日体大を相手に、まだまだ進化できる「可能性」を見せた。
試合は前半4分、CTB宮川が中盤から抜け出し一気にインゴールを陥れトライ。ゴールも決まり、7対0と先制。
前半11分、今度は日体大が成蹊ゴール前ペナルティからNo.8がゴール中央に飛び込み同点。 日体大は19分にもSHがトライを上げ逆転に成功する。(7対14)
しかし、ハイパントを織り交ぜた成蹊のアタック、気持ちの入ったタックルは相手に容易にスコアを許さない。 そして一瞬にして相手の流れを断ち切ったのはFB信田であった。31分ハーフウェイ手前からスピードに乗ってカウンター。日体大防御網を一気に切り裂くと、最後の1対1はハンドオフでかわし右中間に見事なトライ。三雲のゴールも成功し、成蹊は再び同点に追いつく。(14対14)
そして直後の36分、ハーフウェイ付近のこぼれ球にすばやく反応した成蹊は、ボールをエース三雲につなぐ。三雲は右ライン際を一気に駆け抜けた。成蹊は再びリードを奪うことに成功。(19対14)
このまま前半終了するかと思われたロスタイム。成蹊は自陣で反則。ここで日体大はスクラムを選択。No.8→SHのサイドアタックからNo.8が一気に右隅に飛び込んだ。難しいゴールキックも決まって日体大は再逆転に成功して前半を終了。(19対21) 悔恨極まりない一本を与えた時、時計は43分をまわっていた 。
強豪・日体大を相手に前半を互角に戦った成蹊は、後半の最初の得点が欲しいところであった。しかし後半5分、逆に日体大に先にトライを許す。これで流れは一気に日体大へ。 後半25分までの間に一気に3トライを畳み掛けられることとなった。気がつけばスコアは19対40まで開いていた。
しかし、この日の成蹊には、決して絶えることのない闘志があった。
キックオフでのリスタートに戻るメンバーは皆、上を向き、騒がしい程に声を出していた。お互いを、そして自らを鼓舞するかのように。
切れない気持ちはボールをも繋ぎに繋ぐ。浦野の快走から敵陣まで攻め込んだ成蹊は、31分、左隅への小林のトライを生む。(24対40)
続く35分、ルーキー三浦(嶺)のぶちかましから、福嶋が匍匐前進のごとく左中間インゴールに飛び込む。三雲のゴールも決まった。(31対40)
一転しての悪夢は、リスタート直後の37分。日体大SHが成蹊ゴール前の密集サイドを割りトライを奪う。(31対45)
これに対して、39分に成蹊はこれまた三浦(嶺)が突出して作ったラックから素早い球出し。ボールを受けたSO太田は、相手ディフェンスを転がすカットインで切れ込み、そのまま中央にトライ。
目まぐるしいラスト10分は、成蹊の全員の闘志と、走る意志で激しい時間帯となった。惜しむらくは、後半の入りとその後の20分の攻防か。日体大にセーフティリードを許してからの反撃が悔やまれる。失点は崩されるというより、緩んだところを一発でとられた場面が多いのが残念。
勝負の世界において、善戦という試合の評価は難しい。それ以前に身贔屓も手伝って、善戦であるか否かの評価も危うい。しかし、早稲田戦でこれ以上ないくらい辛酸をなめた成蹊フィフティーンが、最後まで走り、タックルし続け、相手インゴールに向っていた事実は、我々成蹊自身にとっての善戦であったのではないか。
<監督 八木忠則>
OB・ご父兄・成蹊関係者多くの応援をいただきありがとうございました。
早稲田戦の大敗から学ぶことの多かった2週間。
勝利への執念と闘争心を身体中に持って戦った全部員。
強い気持ちを持ち身体を張って闘志あふれるタックルを続け最後まで戦い抜いた選手達を褒めたいと思います。
しかし現実は9点差の敗戦。なぜ9点の差がついたのか? 原因をしっかりと確認改善しさらなる前進を続けます。
今日の悔しさを心に持って気迫・闘志あふれるひたむきなチームにしていきます。
今後とも応援・ご声援くださいますようお願い申し上げます。
<主将 池田 元>
日体戦は今シーズンの目標の「一勝+チャレンジ」のチャレンジの部分に位置付け、「スイッチ」をテーマに前半はキック中心、後半はボールを動かすことを戦術として挑みました。
試合全体としては、戦術通りに試合を運べ、また内容も早稲田戦よりも良く、体を張ったプレーが見られましたが、結果は9点差での惜敗であり、これが実力差だと受け止めております。負けは負けですが、毎年の日体戦とは違った結果を残せたことは、今後の試合への自信につながる試合になったと思っております。また、後半出場した1年生が活躍することが出来、層が厚くなったと実感できたと共に今後にも期待が持てました。
この結果を重く受け止め、次の明治戦も成蹊らしい観客を湧かすプレーが出せるよう、一週間の練習を部員一丸となって励みたいと思います。
今後とも応援、ご指導の程よろしくお願いします。
<副将 三雲 淳>
日本体育大学戦は「スイッチ」という言葉をキーワードとして行いました。前半はキックゲーム、後半は展開ラグビーと決めて試合に挑みました。
前半はキックでエリアをうまくとることができ、予定通りに試合を運ぶことができました。
後半に入り、相手にトライを重ねられてしまい点差がひらいてしまいました。しかしみんなで声を掛け合い気持ちも切れずにトライを重ねあと一歩のとこまで追いつきました。
結果は負けてしまいましたが、この一戦でチームは大きく成長できました。課題も明確なので修正しさらに成長できるよう頑張ります。
<副将 福島 傑>
日体大戦は今年のテーマの1勝+チャレンジのチャレンジであり、特に勝ちにこだわりたい試合でした。
やはり勝利するにはFWのセットの安定が第一であり、特に高さとサイズのある相手のラインアウト・モールをどう崩せるかがFWのキーとなったと思います。
結果として敗戦ではあったものの、FW一丸となってチャレンジできた試合でした。特に日体大のモールなどに対応できたこが今後のチームの自信に繋がった反面、スクラムの安定・密集地点でのボールの確保などの課題も明確になりました。例年以上に点差は縮めることはできたものの、やはり負けは負けであり、9点という差に点差以上の力の差を感じました。
さあ、来週は明治戦だ。乾坤一擲!
今日燃やしたような闘志を、絶やすことなくぶつかってくれ。
日体大戦で、我々観客を最後まで惹きつけたのは、6本のトライや数多のタックルだけではない。それらを含めた最後まで昂ぶり、走り続けた「気概」に他ならない。