お知らせ
明治戦観戦記
2009/10/05
平成21年10月4日(日)
熊谷ラグビー場
明治戦
先週の日体大戦とは何かが違っていた・・・結果は、11トライを奪われた完敗であった。
キックオフでのRestartボールが再三ダイレクトでタッチラインを割り、相手スクラムからスタートとなったことが、今日の試合を象徴していた。
先週の試合で見られた同じ場面での・・『上を向き、騒がしいほどに声を出し、お互いを鼓舞していた闘志』をスタンドは期待していたはずである。強豪明治の「前へ」出る力が成蹊ラガーメンの戦う気持ちを圧倒していたのであろうか・・・。
しかし、後半に奪った唯一のトライは、選手自らがトライ後に叫んだように「ディフェンスからのトライ」であり、強豪明治への一矢となり、今後の試合への光明であることは間違いない。
薄日のさす最高のコンディションの中でのキックオフ。 試合は開始4分、明治キャプテンのフランカー西原が中盤から抜け出し一気にインゴールを陥れトライ。ゴールも決まり、7-0と先制を許す。しかし、前半8分、敵陣22メートルの明治ラインアウトを奪い、ペナルティーからSO堀江(4)がキックパスを送り、WTB高橋(4年)が相手WTBと激しく競り合いインゴールでのグランディング。ゴールも決まり、同点とした。(7対7)
そして、直後の前半12分、22メートル付近のモールから、明治SOが成蹊ディフェンスラインの裏側に軽くパントしたボールをFBがキャッチし右隅にトライ。12対7と再びリードを許す。続く、前半16分、ゴール前5メートルのラインアウトからモールを押し込まれ、右隅にトライを許す。(17対7)このトライ以降は、明治の激しい当たりと素早いボールへの反応による猛攻により4本のトライを奪われ、43対7で前半は終了した。
前半終了時、強豪明治の激しいあたりに、明らかに体力の消耗が選手の表情と息遣いから感じられた。しかしながら、後半のグランドに最初に出てきたのは赤黒ジャージであり、気持ちを切り替えて後半戦に挑む、成蹊ラガーメンの姿があった。
後半5分、22メートルモールサイド、152cmと超小柄な明治SHがするりと抜け出し、そのまま中にトライ。ゴールも決まり、50対7となる。さらに後半15分、モールを押し込まれ、トライを許す。(55対7)
後半もこのまま一方的な展開が予想される中、後半23分敵陣10メートルライン付近、激しいタックルから相手ボールを奪い、LO永井(4)からCTB三雲(4年)へ繋ぎ、左ライン際を走り抜け、左隅にトライ。強豪明治に一矢となったシーンであった。(55対12)しかし、トライ後のゴールを狙うゲームキャプテンの脚は小刻みに震え、ボールを蹴ることを何度もためらう姿に激闘のダメージが痛々しく感じられた。
後半29分、ゴール前5メートルのラインアウトからモールを押し込まれ、トライを許す。(62対12)さらに後半39分、ゴール前10メートルのモールからサイドをつかれ、相手WTBが中央にトライ。(69対12)
後半は、明治も明らかに運動量が落ちていた。成蹊ラガーメンが、強豪の明治へ全力でぶつかった証である。
<監督 八木忠則>
対抗戦第3戦。
闘志・勝利への意欲を充分に備えてグラウンドに出たが、ミスから主導権を奪われディフェンスを崩されてしまった。我慢して我慢して一瞬のチャンスを掴まなければならないのにあふれる闘志が見られずプレーの空回りでリズムを掴むきっかけがつかめない。
後半、一からやり直す!! 身体を張らなければ勝てない!!
重量FWのモールを耐え押し戻すこともできたが、トライまでもう一歩の力が足りない。「基本プレー・ディフェンス・闘志」この3戦から学んだことを慶應大学戦からの後半戦に活かせるよう練習します。
今後とも応援よろしくお願いいたします。
<主将 池田元>
明治大学相手ということで、この試合は受けないことをテーマに前へ出ることを意識して挑みました。しかし、試合を通して前へ出ることは出来ず、前へ出ても面がバラバラになってしまうなど、課題が残る試合となってしまいました。ただ、BKのラインATやFWのモールDFは成果をあげることが出来、明治大学相手に通じたことは自信になったと思います。
次の慶應戦までは3週間あるので、この課題を克服し、成蹊の良いところが伸ばせるよう頑張りたいと思います。今後とも応援の程よろしくお願いします。
<副将 三雲淳>
明治戦は、「前へ」という言葉をキーワードにしてやりました。タックルは前へ出て突き刺さる、アタックは前へ出てゲインラインを突破することを決めていました。しかし明治大学の大きなフォワードの勢いに負け、散々ゲインラインを突破されてしまいトライを許してしまいました。
課題も多い試合でしたが、フォワードのモールディフェンスなど、練習してきたことが明確に出た試合でもありました。 しばらく試合が空くのでこの期間で課題を克服し残りの試合勝てるよう頑張ります。
<副将 福島傑>
明治大学戦は相手がFWでぶつけて来ることが確実だったので、FWセットプレーの精度が試される試合でした。我々はどんな場面に置いても「低さ・突き刺さる」ことをテーマに試合に挑ました。相手の大型スクラム・モール・攻撃アタックに圧倒されてしまうことも多くありました。しかし相手を阻止する場面も作る事ができ、自信につながったのではないかと思います。次の試合まで3週間空きますが、この期間が今年のFWがもう一回り成長する最後のチャンスだと思っています。
早稲田戦で辛酸をなめ、日体大戦ではスタンドまで伝わる闘志あるプレーを見せ、明治に全力でぶつかった成蹊ラガーメン・・・序盤戦の経験を活かし、もう一皮むけたチームになることを・・信じている。今シーズンの残り試合に期待したい。